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ネットワークで結果を出すための営業力 3

営業力のベースにあるのは、コミュニケーション力です。

しかし、昔から、日本人はコミュニケーションが下手だとよく言われます。

ほぼ単一民族で、同じ文化圏(価値観)を共有していること。それから、以心伝心のような日本人独自のコミュニケーションが染みついていること…などなど、その理由はいくつも挙げられると思うのですが、大きな要因の一つとして、コミュニケーションに関する書籍のほとんどが、「ノウハウテクニック系(技術系)」であるからだと考えています。

本質的な原則を理解していないまま、表面的なノウハウやテクニックを学んでも、コミュニケーション力は上達しないのです。

 

今回は、営業力を高めていくために、少し硬いお話になりますが、現代経営学やマネジメントの発明者と呼ばれている、ピーター・F・ドラッカーが考える、コミュニケーションの原則をご紹介したいと思います。

 

Iドラッカーにおけるコミュニケーションの原則

ドラッカーは、コミュニケーションを「知覚であり、期待であり、要求であり、情報ではない」という4大原則で説明しています。

1)コミュニケーションは情報ではない

ドラッカーは「コミュニケーションは情報ではない。情報に人間はいない」と言っています。

これは、無機質な情報のやり取りはコミュニケーションではなく、「思想、意見、情報を伝達しあい、心を通じ合わせるプロセス(がコミュニケーションである)」ということであり、人間の心理や思想を重視しているのです。

2)コミュニケーションは知覚である

ドラッカーは、「コミュニケーションを成立させるのは受け手である」と述べています。

当たり前のことですが、相手に伝わって初めて、コミュニケーションが成立する。だから、何を伝えるのかも重要ですが、どうすれば伝わるのかを考えて情報を伝達することが重要なのです。

3) コミュニケーションは期待である

ドラッカーは、著書「マネジメント」の中で、「我々は期待しているものだけを知覚する。期待していないものは反発を受ける」と述べています。

一方で、「反発はさして重要ではない。重要なのは期待していないものは受け付けられることさえないということである。見えもしなければ、聞こえもしない。無視される。あるいは間違って見られ、間違って聞かれる。期待していたものと同じと思われる」ともいっています。

これが、人間の心理なのです。

4) コミュニケーションは要求である

仕事上のコミュニケーションは多くの場合、相手に「行動」や「価値観の変更」を要求します。仕事の成果に直結する要求ではありますが、受け取る側の価値観、欲求、目的に合致していなければただの強制になってしまうのです。

この、受け手の価値観、欲求、目的を知るために、「聴く」ことが大切であり、相手を理解することが重要なのです。

 

I コミュニケーションギャップを起こさないために

ドラッカーは、著書『プロフェッショナルの条件』でコミュニケーションに関し、次のように述べています。

「情報が多くなっても、その質がよくなっても、コミュニケーションに関わる問題は解決されないし、コミュニケーションギャップも解消されない。逆に情報が多くなるほど、機能的かつ効果的なコミュニケーションが必要になる。つまり、情報が多くなれば、コミュニケーションギャップは、縮小するどころか、むしろ拡大しやすくなる」

 

前述の原則3で、ドラッカーは、人間は期待しているものだけを知覚すると述べていますが、この補足として、自分が理解できる言葉で伝えられた時、そのメッセージを受け入れるとも述べています。

自分が期待していることを、理解できる言葉で伝えられた時にのみ受け入れるとなると、人間が情報やメッセージを受け入れる範囲は、かなり狭いことになります。

このことを理解しないで、情報量だけを増やしても、コミュニケーションギャップが起こるだけで、コミュニケーションのゴールである、行動や価値観の変更は起こらないのです。

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この点を理解した上で、このシリーズを読み進めて頂けると、説明していることを深く理解していただけると思います。